『プラットフォーム革命』経済を支配するビジネスモデル

雨の日には読書も良いですね。

毎週末晴れてしまい、山やらテニスやらゴルフやらで、すでに肌が真っ黒の今日このごろです。

ということで、念願の大嫌いな雨なので、会社の先輩にお貸し頂いた本を読みました。非常に勉強になったので、記録がてら書いておきます。

 

プラットフォーム企業に勤めておきながら、不勉強で理解が浅い身にとっては、非常にありがたい1冊です。なぜかというと、

1. 体系だったモデルの解説

プラットフォームとは?という定義や種類、ビジネスモデルの話に始まり、その特徴が体系だって種類ごとに、丁寧に書かれています。

2. 臨場感溢れる事例

1つ1つのサービスの盛衰の説明がものすごくExcitingなんですよね。特に、アリババの中国ECにおける闘いとか、Airbnbの立ち上げ期の泥臭い話とかぞくぞくきます。

例えば、Facebookって結局何がすごいの?Twitterの初期の苦労は?Instagramは何で成功したの?Tinderは?、と、誰もが知るサービスについて、サービス初期から成長(場合によっては衰退)まで、良い感じに深く解説してくれるので、絶妙な納得感があります。

理論を裏付けるための事例、というより、事例から正論が導き出されているから、頷かざるを得ない。

けれど裏を返すと、これ今の私の仕事でもやってみれるのでは?というケースもゴロゴロあったりするから、プラットフォームビジネスに関わっている身としてはインプットにすごく良いです。

 

総じて、わかりやすくて面白いし、さらには経済学の重要な概念が骨になっているため、私のような新卒ちゃんにぴったりなプラットフォームビジネス入門書です。

 

以下、おもしろいと思った点をば。

・資本主義と中央集権が両立するということ(2章)

私は、この章は軽く経済史のアップデートだと感じました。つまり、流れとしては、

1. 20世紀は「市場経済VS計画経済」

→”完全情報”を前提とする計画経済は不可能

☆ハイエクの主張:

計画経済は、立案者が市場における全ての情報を持って完全な計算の上で計画した時にうまくいくが、現実は極めて分散した情報の世界なので、大規模な経済活動を中央が調整するのは現実的ではない。

☆ジェームズ・ボンドも:

ハイテク担当Q「私なら朝起きてアールグレイを飲む前に、パジャマのままパソコンに向かって、ボンドが1年かかってやるより多くのダメージを与えられる」

ボンド「だったらなぜ私の事が必要なんだ」

Q「ときには誰かが引き金を引く必要があるんでね」

ボンド「あるいは引き金を引かない判断もな。パジャマ姿じゃどっちか分からないだろう」

ー『007 スカイフォール』より

つまり、ボンドは、実際に現場にいなければ、正確かつタイムリーな情報を得られず、質の高い判断が出来ないことを知っているんですね。

 

2. 市場経済の取引コスト

ところが、市場経済がきちんと経済活動を調整してくれるなら、「なぜ企業が存在するのか?」という話になるわけです。

そこで、かの有名なコースの「取引費用の理論」が出てくるわけです。

1つ1つの取引(経済活動)には必ずコストが発生しますね。例えば、物を買うにしても、金銭的なコストだけでなく、商品を探したり情報を集めたり、交渉したり、お店に行って財布を出してお金を払ったり。

この取引コストを小さくするのが企業なわけです。

 

3. コンピューターの出現、そしてIT革命

ところが!!コンピューターの出現、インターネットによるIT革命が起こると、この取引コストがぐっと下がりました。

すると何が起こったか。「計画経済は大規模な経済活動を調整できない」というハイエクの主張はもはや無効になってきたのです。

 

4. 資本主義と中央集権の両立

そして、資本主義と中央集権、という一見矛盾する二項が両立する時代が到来することになったのです!

分散化された大規模な経済の情報をリアルタイムに把握し、対応出来る中央集権化された組織が現れました。すなわち、プラットフォームです。

例えばGoole。言ってみればGoogleは、地球上の隅々の情報を全て載せ、検索ロジックを通じてユーザーが見るものを計画的に誘導しているのです。

これって実は社会主義の未完のユートピアですよね。レーニンはGoogleをどう思ったのでしょうね?笑

まだまだGoogleも完璧ではない(全ての情報は載ってないし、検索結果のランキングが最適化も分からない)けれど、振り子は、分散化から中央集権に向かっています。そして、まさにそれがプラットフォームがやっている事なのです。

はあ、1つ目のポイントでだいぶ長くなってしまったww でも、これが一番大事ぐっときました私の中で。

・Facebookの成功の要因(5−7章)

なぜFacebookは成功したのか?

言われてみると何も知らかなかった。

私は今までぼんやりと、前はああいうSNS的なものが無かったからだと思っていたのですが、いや、そんな浅い理由ではありませんでした。笑

実は、すでに交流サイトのようなものはめっちゃ沢山あって、大学生の間で使われていたものも、同じようにアイビー・リーグの学生が開発したものもありました。

しかし、この本では、章をまたいで返す返すFacebookの事例が使われて、その成功要因が綴られていたので、まとめておきます。

– 初期のコミュニティの質を強くコントロール

Facebookは実名での登録を原則化し、しかも初めは「harvard.edu」のメールアドレスを持つ人だけが登録できました。ハーバードで人気が出た後も、一気にコミュニティを開放せず、1つ1つの大学を慎重に攻めて、プラットフォームの治安維持に最大限の努力をしました。

誰かが不快な投稿をしたり悪質なコメントをする事でユーザーが離れる事が、一番最悪の事態だと、チャットルーレットやフレンドスター、マイスペースの失敗をみて、経験的に知っていたからです。

– 機能を絞る

Facebookは出来た当初は、プロフィールと友達機能しかありませんでした。タイムラインも「いいね」もシェアもだいぶ後から付けられた機能です。

このプラットフォームのシンプルさがネットワーク効果を最大化したと解説されていました。

Facebookより数ヶ月前に立ち上げられたハーバードSNSの開発者が、ザッカーバーグにFacebookに取り込まないか、と提案しに行った時、「便利すぎて圧倒されてしまいそうだ」と断られたそうです。

これくらい、Facebookはシンプルなコア取引を構築することに注力したのですね。

・初期のネットワークの参加価値を高める方法

3つ目のポイントは、プラットフォームが直面する最大の壁「Chicken and Egg problem」への対応についてです。

コンテンツ生産者と消費者、両方を集めなければ成り立たないのがプラットフォームの最も難しい所ですが、これについて、本では、

・大規模な初期投資で安全確保する
・既存者と協力する
・プロヂューサーの仕事をする(自分でコンテンツ投稿など)
・既存のネットワークを利用する(Airbnbのクレイグリスト利用など)
・価値の高いセレブユーザーを捕まえる
・両方の役割を果たせるユーザーを探す
・Single User Utilityを上げる(1人で使っても面白い、Instagramの写真など)

という方法を紹介しています。

私自身、先週に本配属されて、ちょうどとある国のSmall communityを築いているので、さっそく使えるんじゃないかって思います。

ということで、本当に面白くてわかりやすいのでおすすめですー。

Hさん、どうもありがとうございました!

 

今週もがんばろう!^^

 

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